ガス燃焼機器を安全にご利用いただくためのお願い
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、最近の開放型小型湯沸器や金網式ストーブの一酸化炭素中毒事故を踏まえ、産業通産省やガス会社から、一般家庭向けに注意喚起のパンフレットが出ています。業務用ガス機器でも同様な事故が発生しておりますので、使用者の皆様に今一度の注意をして頂きたく、別紙パンフレットを添えますので、是非お読み下さいますようお願い申し上げます。また以下に一酸化炭素中毒について補足しますので、これも合わせてお読み下さい。
一酸化炭素中毒の特徴
一酸化炭素の性状は、空気とほぼ同じ重さ(比重:0.967)で、無色、無臭、無刺激のため、見分けることが難しい気体です。私たちの身体は生きていくために酸素が必要で、呼吸することにより酸素は血液中のヘモグロビン(酸素を運ぶ物質)と結びつき身体に運ばれています。
このヘモグロビンは一酸化炭素との結びつきが強く酸素の200~300倍と言われています。このため、微量 であっても一酸化炭素を身体に吸い込むと、酸素を運ぶ量が減るため身体が酸素欠乏状態となり、意識不明や進行すると死亡に至ります。
一酸化炭素中毒症状 | |
空気中の一酸化炭素濃度 | 吸入時間と中毒症状 |
0.02% | 2~3時間で前頭部に軽度の頭痛 |
0.04% | 1~2時間で前頭痛、吐き気、2.5時間~3.5時間で後頭痛 |
0.08% | 45分間で頭痛、めまい、吐き気、けいれん、2時間で失神 |
0.16% | 20分間で頭痛、めまい、吐き気、2時間で死亡 |
0.32% | 5~10分間で頭痛、めまい、30分間で死亡 |
0.64% | 1~2分間で頭痛、めまい、15~30分間で死亡 |
1.28% | 1~3分間で死亡 |
軽い一酸化炭素中毒になると、風邪に似た症状が出ると言われていますが、ガス機器を使用中に脱力感や頭痛などの症状が出た場合や目がチカチカしたり悪臭を感じたりした場合は、ガス機器の不完全燃焼が考えられますので、ガス機器の使用を中止し、点検を依頼することをおすすめします。